アドバイス | ||||||||||
B 01.地盤調査・敷地の履歴調査について | ||||||||||
地盤調査の重要性 |
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建築物を建てようとしている敷地が、建物を支えるだけの強さを持つ地盤なのかどうかは、正確な調査を行わなければ知ることが出来ません。 土の表面だけを見て判断することは非常に危険(というか判断は不可能)で、問題はそのずっと下の方に潜んでいます。 以前は木造2階建て住宅の工事の場合、地盤調査など行わずに基礎工事を始めていましたが、現在ではこれらの小規模建築物の場合も地盤調査を行い、安全性を確認してから基礎工事を始めることが建築基準法で義務づけられています。 |
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地耐力の調査 |
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地盤の良し悪しは大ざっぱに言っても、土質・地耐力・周辺の状況・造成の有無と時期・昔の利用のされ方・地下水位など、いろいろなデータに基づいて専門的に判断されなくてはなりません。 「木造2階建て」規模の建物の場合、「3t/m2以上の地耐力」がある敷地なら、問題はないのではないかと言われてる事があります。 しかしこれはあくまで「俗説」であり、以下の条件により詳細に検討すべきです。(註:3t/m2の地耐力では決して良い地盤とは言えませんし、土質によっても判断が分かれます)
専門業者が行う地盤の調査方法にはいろいろな種類がありますが、「木造2階建て」規模の建物の場合、これまで地盤調査の中でも比較的簡単で費用が安価な「スウェーデン式サウンディング」によって調査することが多かったのですが、浅い部分(5m程度まで)の地耐力しかわかりません。 現在では他の調査方法が使われる事も多くなりました。 重い構造物や規模の大きな建物の場合、更に土質・支持層の深さ・地下水位等の詳細なデータが必要となり、全く違う本格的な方法で調査します。 実施設計の段階で行う構造設計に必要なデータです。 |
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敷地の履歴調査 |
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さらに次の条件は、設計の際に地耐力等の数値以外の重要な要素です。 今までその敷地がどういう使われ方をされていたか、周辺の状況がどうだったかを知る必要がある場合もあります。
等が一般的に考えられます。 状況により判断材料が増える場合もあります。 また一般的に良く言われている事では、地名に「川」「河」「岸」「瀬」「沼」「池」など、水に関わる漢字が使われている所は地盤が悪い傾向にある、と言うのが良く知られています。 他には「谷」などもそうです。 井戸水のおいしい所も地盤が悪い傾向があるということが言われています。 造成工事が行なわれて地名が変わってしまった所はこの限りではありません。 最近話題になっているのは「活断層」の存在です。 近年の大地震被害により、研究が急速に進んでいるそうですが、まだ良くわからない事も多いようです。 活断層の位置は行政庁によって調査が行われていますが、全ての活断層の存在が確認されているわけではありません。 また、活断層があるからと言って近い将来に必ず地盤がずれると言うわけでもないようですし、活断層が確認されていなかった地域で大きな地震が発生するケースも最近知られるようになって来たようです。 |
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敷地と建物のコストパフォーマンス |
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└─業務内容 | |||||
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